2008年10月24日金曜日

ハードディスク を長持ちさせるための対策- HDD 大量搭載実験サイト

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    • 最近Google社において実際に同社で使用している10万台のハードディスクの寿命についてのレポートが公表されたが、日本人の多くは間違った解釈をしている。その間違った解釈とは、"ハードディスクは高温で利用しても故障は発生しない"だ。
    • Google社は確かにハードディスクの動作温度はさほど寿命と関係がないという内容の白書を出した。しかしGoogleが言っている高温とはハードディスク筐体温度で45~50℃、おそらく室内の温度はせいぜい30~35℃どまりで、しっかりファンにより強制冷却されしかも無停止の連続運転環境により運転中の熱勾配がほぼ0という理想環境においての観察結果であり、さらにその温度に関係が薄いといっている筐体温度範囲は35℃~45℃(室温20℃~30℃)の間だけであって45℃(室温30℃)を越えたり逆に35℃(室温20℃)を下回るとカーブを描いて故障率が伸びていくことを語っている。
    • 筐体温度が20℃(室温5℃)を下回れば40℃(室温25℃)の時の6倍にも故障率が跳ね上がるといったようにハードディスクは熱に敏感すぎるとGoogle社の白書は教えてくれているのだ。さらにまたまたさらにGoogleの白書では使用時間3年未満のハードディスクの故障発生率が上記の通りであるのに対して、3年を越える運用ではより高温による寿命短縮効果がさら高まるとも記載されている。
    • 省電力モードにより10分で切れるようにして日に8時間つかえば20倍以上老朽化が早く進行する可能性がある。1分でセットしてあるならば100倍以上老朽化が早まることだってありうる。
    • ハードディスクをこまめに止めると寿命が著しく短くなるから省電力モードは絶対に使ってはならない
    • スタート・ストップに関連する事項として、PC電源を切断しプラッタの回転が完全に停止する前に再度電源を入れる行為があげられるがこれもかなり危険
    • ※ハードディスクの消費電力はアイドル時でもアクセス時でもおよそ10Wなので1kW/h=16.05円とすると1日24時間でおよそ4円、1ヶ月で119円、一年で1406円電気代がかかる。
    • メーカーデータシートの行間を読めば最適動作温度(環境の温度ではなくハードディスク本体の温度)は40℃付近で、20℃あがって60℃になると寿命が1/5になるようだ。
    • ハードディスク温度が60℃を超えると寿命が大変短くなってしまうことだ。とくに65℃を超えると即死する
    • 以前に船のエンジンはトラックなどのエンジンに比べ十数倍長持ちするということを聞いたことがある。真偽のほどは不明だが、トラックのエンジンに比べて船のエンジンはより過酷な自然環境にさらされるが、より低回転であるということと回転数を頻繁に変更しないことをその耐久力の根拠としていた。熱による膨張、収縮は機械にダメージを与える。船のエンジンは回転数を変えず回しっぱなしで温度変化が小さいから耐久力があるというわけだ。
    • 機械的要素がまったくない電子部品でもこの熱勾配に弱いというデータもある。ENIACという初期のコンピュータをご存知だろうか。このコンピュータの24時間フル稼働時と1日1回電源を落としたときの故障発生率を比較してみると1日1回電源を落とした場合、その故障率は24時間フル稼働に比べおよそ2倍に跳ね上がったという。(くわしくは こちら
    • 経験的にはその電源で使用するアクセス時のハードディスクの+5vと+12vの合計電力が、電源のカタログスペックにおける+5v及び+12v合計常用出力の30%に収まるとやっと安心できる程度であるくらいに大きく余裕をみなければならない。
    • ハードディスクの電力はアイドル時で10wアクセス時で15w前後だが、スピンアップ時にはアイドル時のおよそ3倍の30w(+5v peek 1.2A/+12v peek 2A)に達する。ただスピンアップは数秒程度なので電源のピーク出力で対応可能であり、ピーク出力はおおむね常用出力の1.2倍程度であるから、ハードディスクのアクセス時の電力を元に算出すれば、最大常用出力の40%しか使っていなくても実はぎりぎりなのだ。
    • ざっくり考えると、ごく普通の総合出力300w電源(+5 peek 30A/+12v peek 20A)をハードディスク増設専用電源とした場合で、ハードディスク9台が限界で出力低下を見込めば安心ラインでハードディスク8台だ
    • いずれにせよ、5台以上ハードディスクを搭載するなら、マザーボード用とは別にハードディスク専用の電源を用意したほうが良い
    • 振動も寿命短縮に直接つながる。清水敏行、建部修見、工藤知宏3氏の「クラスタノードの高密度実装における振動等の問題について」
      http://datafarm.apgrid.org/pdf/SWoPP2003-shimizu.pdf
    • 影響が出だす40Hz付近は2400rpmに相当するので高速ファンなどが該当
    • なるべく30Hz以下、すなわち1800rpm以下の低回転のファンを使用
    • ハードディスクの延命のためにデフラグのファィルを論理ディスクの先頭から隙間無く再配置する最適化モードの実行は絶対にやめよう。ただしOSが乗っているシステムディスクではこのモードでの最適化はディスクアクセスパフォーマンスにおいて大変効果的であることを付け加えておこう。
    • 問題は加熱時より放熱して冷めていくフェーズで発生するハードディスクが冷めて行くときにハードディスクが置かれた環境の空気が汚れていたら当然汚れた空気を吸い込む
    • 平置きのハードディスクの場合地面を基準にして垂直方向にプラッタ・ヘッドが存在するのでプラッタとヘッドの隙間は重力と縦方向の振幅に影響を受ける。またシーク動作は地面と平行なので地面と水平方向の振幅に影響をうける。
    • 横置きの場合はプラッタ・ヘッドの隙間は地面と平行の振幅に影響を受けシーク動作は垂直方向の振幅に影響をうける。
    • 日常起こりえるデスクトップPCの振幅は、地面と平行方向の振幅
    • 横置きの場合、軸端から軸受けの長さと軸半径でできた半円の曲面で力を受けるものの、よく考えればプラッタ軸は片持ちであるから、軸の出口下部と軸端上部にプラッタ重量が集中
    • 平置きの場合、プラッタや軸の重量が下側の軸端面に集中
    • 磨耗が発生した場合、プラッタ表面に傾きが発生するはずで、プラッタ間のデータ位置がずれてしまう。

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